いつまで働けるか分からない不安 ― 50代女性が感じやすい焦り

お金と働き方
「この先、私はいつまで働けるんだろう」
50代になると、ふとした瞬間にそんな不安が現実味を帯びて押し寄せてきます。
体力的な衰え、職場の環境、親の介護、そして自分自身のこれから。
まだ何も起きていないはずなのに、胸のざわつきが止まらない――。しかし、その焦りは「あなたが弱いから」ではありません。50代は、不安を感じやすい世代なのです。

50代で急に「いつまで働けるか」が怖くなる理由

40代までは、「働くこと」に疑いを持ちません。
多少無理しても一晩寝ればリセットできるし、何があっても「やり直しができる」という根拠のない自信がありました。どこかで「なんとかなる」という心のゆとりがあったのです。

ところが50代に入ると、今までと同じように過ごしていても、ふとした瞬間に「あれ?」と思うことが増えてきます。

  • 疲れが翌日まで残っている
  • 無理をすると、数日間は体が重い
  • 「この働き方を、あと何年続けられる?」という考えが頭をよぎる
  • 将来の話が、急に「他人事」ではなくなる

今すぐ仕事を辞めたいわけではない。でも、「この先の見通しが立たない」という、真っ暗な道を手探りで歩くような心細さが、不安の正体といえましょう。

焦りの正体は「働きたくない」ではなく「変化に備えられていない」

「働きたくないわけじゃないのに、なぜか焦る」
「今の職場に不満はないはずなのに、将来を考えると急に怖くなる」

そんな風に感じる50代の女性は、実はとても多いのです。
ここで一度、気持ちを整理してみましょう。

今のあなたの焦りは、働く意欲がなくなったからではありません。
「自分を取り巻くあらゆる変化」が一気に押し寄せてくることから生まれる自然な反応なのです。

たとえば、次のような変化が一度にやってきます。

  • 体力の変化:無理がきかなくなり、疲れが翌日に残る
  • 職場の変化:役割や人間関係が変わり、評価の基準も変化する
  • 家庭の変化:親の介護、子どもの独立、夫の定年や働き方の変化
  • お金の変化:教育費の終わりと同時に、老後資金が「数字」としてリアルになる

これらがドミノ倒しのように重なると、心は無意識にこう叫んでしまいます。
「もし今、何か一つでも崩れたら、私の人生終わってしまうかも…」

「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせるほど、不安は膨らんでいく

50代の不安がこれほど苦しいのは、「今の生活を守りたい気持ち」が強いからこそ、焦りが募ってしまうのです。

だから、多くの人はこうやって不安を乗り切ろうとします。

  • なるべく考えないようにフタをする
  • 「まだやれる!」と気合で乗り切る
  • 「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせる

でも、そう思えば思うほど、心が落ち着かなくなるのは当たり前です。なぜなら「いつまで働けるか」は、気持ちの問題ではないからです

不安というものは、はっきりした姿が見えないときに一番大きく膨らみます。
「なんとかなる」と無理やり見ないふりをしても、夜などふとした瞬間に、またその不安感が忍び寄ってくるのです。

「もう選べる道がない」は勘違い。50代には50代の「選び方」がある

「私には、もう選べる道なんて残っていないのかもしれない」
焦りが強くなると、どうしてもこころはそんな暗い方へと向かってしまいます。

でも、本当は逆なのです。
50代は、選択肢がなくなったわけではありません。ただ、「選び方」が変わる時期にきているだけです。

20代や30代の頃のように「勢い」だけで環境を変えるのは、もう難しい。
40代の頃のように「頑張ればなんとかなる!」というわけにはいかない。
その代わり、50代には、50代にふさわしい「新しい道」があります。

  • 「無理なく続けられる働き方」に、少しずつ調整する
  • 体力や時間の使い方を、今の自分に合わせて組み替える
  • お金の不安を「見える化」して、正体をはっきりさせる
  • 自分一人で抱え込まず、頼れる相談先を見つける

問題は、こうした解決策が頭ではわかっていても、結局、何から手をつければいいか分からず、その結果、解決の一歩が踏み出せず、心に「焦り」だけが残ってしまうのです。

「いつまで働ける?」不安を小さくする最初の一歩

なぜこんなに焦ってしまうのかというと、こういうことです。

  • 未来がぼんにゃりしていて、見通しが立たない
  • 次々と変化が起きるのに、備えが追いつかない
  • 考えないようにするほど、不安がふくらんでいく

今必要なのは、「もっと頑張る」というのではなく、「今の状況を整理すること」です。モヤモヤした感情に振り回される前に、まずは「現実がどうなっているのか」輪郭をはっきりさせましょう。

次の記事では、多くの人が抱える「お金の不安」を「数字」で整理する方法を解説します。
まずは不安を「見える形」にして、焦る気持ちを落ち着かせるための具体的なステップです。

No.41 50代の老後資金はいくら必要?「貯金が足りないかも」と悩む前に確認したい3つの数字

「まだ何も起きていないのに、不安でたまらない」という状態から抜け出すには、「わからないこと」を一つずつ減らしていくのが一番の近道です。

50代の「いつまで働けるか分からない不安」は、決してあなたの弱さではありません。
多くの変化が重なり、未来が見えにくい時期だからこそ、焦りを感じるのは自然なこと。一人で抱え込まず、まずは「数字」という確かなものを使って、整理していきましょう。

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